弁護士ブログ

2014年4月 9日 水曜日

契約と契約書
「契約書がなければ契約は成立していない。」、
「契約書に書いてあることが契約の内容である。」、
どちらももっともらしいですが、必ずしも正解とは限りません。当事者の合意があれば書面がなくても契約は成立しますし、契約の内容が契約書どおりではない場合もあります。
とはいえ、当事者が署名押印した契約書があれば、契約書の内容の契約が成立したことが強く推定されます。
弁護士に持ち込まれる契約書のトラブルの例として、契約書が当事者の契約締結交渉の結果を反映しない内容になってしまったとか、取引上の力関係から不利な契約書を押しつけられて飲まざるを得なかった、というようなものがあります。そのようなトラブルになった時は、交渉過程の記録が残っていれば契約書の解釈の指針として役に立つことがあります。メールなんかで、不利な条項の解釈を尋ねておいたり、不服な部分があることを知らせておいたことが残っていると契約書の形式論に抵抗する材料となります。
大きな取引なると小さな合意の積み重ねで本契約に至ることも多いです。その過程で、中間的・折衷的合意内容を「覚書」というような書面にすることがあります。この場合、本契約の契約書ができた時に、覚書の合意は消滅するのか、本契約と両立するのかがはっきりしないというトラブルもあります。これに対しては、本契約で「完全合意条項」を入れて、中間合意を排除するか、中間合意を維持する場合は、本契約書にも条項として入れておくことが有効です。国際取引では本契約に「完全合意条項」が記載されることが多く、これが入っていると交渉過程の合意を主張しても通らないので注意が必要です。


投稿者 しんらい法律事務所



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