弁護士ブログ

2016年4月 8日 金曜日

裁判の手数料

前回の記事で印紙税のことに触れたついでに、訴状等に貼る収入印紙の話をします。民事訴訟を提起して審理してもらうには、訴え提起手数料がかかり、その金額を収入印紙等によって裁判所に納めます。手数料の金額は、もし勝訴したら原告が受ける利益を基準にして決まります。第1審で被告に100万円請求する訴訟なら1万円、1000万円なら5万円、1億円なら32万円です。控訴審なら1.5倍、上告審なら2倍の金額になります。ちなみにアメリカでは、訴える金額にかかわりなく200~300ドル位の手数料になっています。権利を侵害されている人の立場からすれば、手数料は定額で少額の方が裁判所を利用しやすくて歓迎するでしょう。ただ、国民の全体の立場でみると一概に手数料は少ない方がいいとはいえません。手数料が低額化すれば、訴訟が提起しやすくなる分、理不尽な訴訟が増えて巻き込まれる迷惑も増えそうです。それに、裁判所の運営費は、手数料収入だけの独立採算でできるわけがありませんから、税金が投入されています。そうなると、裁判所のヘビーユーザーや無茶な訴訟にかかった裁判所の運営費の大半は納税者の負担になってしまいますが、それでは不公平ですし納税者も納得し難いでしょう。
 ですので、私からみると手数料はもう少し低くして欲しいが、極端に低くするのは消極的という考えになります。
 ちなみに、離婚や遺産分割等の家庭裁判所の調停や審判の手数料は、1200円と800円という2つ手数料体系が主体となっていて低額に抑えられています。こちらは、家庭の問題について裁判所を利用しやすくしようという福祉的配慮があるのだと思います。
山田公之


投稿者 しんらい法律事務所



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