弁護士ブログ

2016年6月14日 火曜日

株式の譲渡制限では万全ではない

H28.6.14 中小企業の株式は、定款で譲渡制限が定められていて、取締役会等の承認がなければ譲渡できないとされていることが多いです。このような定めによって、会社にとって望ましくない者が株主になることを防止しているのですが、譲渡制限をしておけば万全かというとそうではありません。会社が合併する場合や株主に相続が発生した場合は、譲渡制限の定めがあっても新参の株主の出現を阻止できません。このような弊害に対処するため平成18年5月に施行された会社法では、定款に定めることにより、相続その他の一般承継により譲渡制限株式を取得した者に対し、その株式を会社に売り渡すことを相続人等に請求できる権利を認めました(会社法174条)。 売渡請求は相続等を知った日から1年以内に行使しなければなりません。そして、売渡し請求後売買価格を双方で協議しますが、売渡し請求から20日以内に協議による売買価格が決まらなければ裁判所に売買価格の決定の申立てをしなければ売渡請求は効力を失います。また、買取りには会社の財源上の制約があります。 このように売渡請求権の行使には制約も多いですが、会社側主導で新参株主の出現を阻止できるメリットは非常に大きいです。当事務所でも会社の定款を見ることは多いのですが、会社法施行に対応して売渡請求権を規定している定款は少ないです。会社経営者としては、定款に売渡請求権を追加してもそれだけで害になるものではありませんから、株式の3分の2を支配できているのなら、売渡請求を定めておくのがいいでしょう。 山田公之

投稿者 しんらい法律事務所



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