弁護士ブログ

2017年10月27日 金曜日

 所有者不明のまま放置されている土地

所有者不明の土地が増えていることが、社会問題になっているようです。そのような土地の総面積が九州の面積を上回っているようですが、2040年になると北海道の面積に迫るとも予測されています。所有者不明の土地があることによる経済損失は6兆円とも試算されているようですから、所有者不明の土地を減らしたり、活用しやすくしたいものです。公共事業では土地買収や土地活用の障害となっているようです。弁護士業務では、2世代も3世代も前の故人のまま土地の登記名義が残っていて何十人にも分散した相続人と遺産分割協議をしないと相続登記ができない案件が持ち込まれることがありますが、こういう案件は大変手間がかかり土地活用の障害になっていることを実感します。費用対効果の観点から手続きをあきらめる相談者も珍しくありません(問題先送りでますます複雑化します)。最近盛んになっている太陽光発電では、今まで注目されていなかった土地が太陽光発電用地としての需要が生じたりしていますが、注目されていなかっただけに、登記名義人が故人になっていて現在の所有者がわからない土地や実態がなくなった会社の抵当権登記が付いたまま放置された土地がしばしば存在し、発電用地にするために結構な手間がかかっています。10年や20年も占有し続ければ他人の土地でも時効で取得できるから時効制度も有効活用できるのではないかと考える方もいるかもしれませんが、時効で登記名義を変えようとしても権利を失う側を探してその者を相手に裁判をしなければならず、やはり結構面倒です。今の制度ではそのような不便には対応できないので、法整備をしてもらいたいものです。30年相続登記をしないで放置していると権利を失うとか、放置していると高い固定資産税がかかるとかという荒療治も検討されてもいいのではないでしょうか。国土交通省では、不明な土地所有者の状態のまま土地利用権を設定できる制度を検討しているようです。

投稿者 しんらい法律事務所



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